整体は痛い?-その2

前の記事で、整体は必ずしも痛いものではありませんが、その人の状態や治療上必要な時には最小限の痛みを伴うこと、また、「効いている」時には、「痛気持ちい~」と感じることを記しました。

これらに加えて、体の状態が極度に悪い人(と言っても少なくないのですが)は、軽く押圧しただけでも痛みを感じます。

すぐに痛みが出るのはなぜ?

状態が悪いお客さんの体を始めて押す時は、全身が張っており、筋肉の表層部まで血行が悪く、「凝っている」ため、表皮近くの神経が興奮状態にあるために、かるーく押圧しただけでも痛みが走ります。

そのような方の体は、筋肉に弾力がなく、皮膚科の薄い層を弛めようとしても、皮膚に「しわ」がよらないほど張っているのです。

まるで、全身がバリアで覆われているかのようです。このような場合の施術はどのように行うのでしょうか。

まず体表の痛みを取る

このような場合、痛みをこらえながら押圧を受けていただいても、筋肉の防御反応が働き、筋肉も神経も緩むどころか固くなってしまいます。

それで、まず、表皮の神経の興奮を収める施術を行います。これに大きな痛みは伴いません。

そして表層を弛めます。

また神経の興奮を収めます。

そして次の層を弛めます。

この「薄皮をはがす」ような施術を繰り返すうち、体表は弛み、しわが寄るようになり、その下の層を弛める準備が整います。

もちろん、すぐに深層筋肉までアプローチすることは難しいので段階的に治療していきます。

そうすると、何回かの施術で最初はとても触れなかった奥の患部を治療することができるようになります。

これらの過程で、多少の痛みがありますが、お客様とのコミュニケーションを取りつつ、慎重に行うので、着実で安心です。